媒介契約 専任媒介か一般媒介、どちらを選ぶ?お薦めの媒介契約は?
目次
STEP3 媒介契約を結ぶ(専属専任、専任、一般)
不動産会社を媒介しての家の売却方法は仲介と買取の2種類です。
家の売却にあたり、宅地建物取引業法に基づき、仲介を担当している不動産会社と結ぶ契約のことを媒介契約と言います。
ここでは、仲介で家を売却する場合の媒介契約について説明します。
媒介契約ごとのメリット・デメリット
一般的にいわれている、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約、それぞれの契約のメリット、デメリットについて説明します。
専属専任媒介契約のメリット・デメリット
専属専任媒介契約を結ぶ場合のメリット
- 専任は広告費を積極的に使い、家の販売活動を行なってもらえる
- 専任は契約した不動産会社に情報が集まるので、状況が把握しやすい。
- 専属専任は1週間に1回以上は販売活動の内容、状況の報告がある
専属専任媒介契約を結ぶ場合のデメリット
- 専任は窓口が一社のみのため、家の売却チャンスは一般媒介契約に比べると少なくなる。
- 専任は物件隠し・囲い込み行為をされる可能性があり、その場合は家の売却が遅くなる。
- 専任は不動産会社は販売努力をしなくても、家の売却できれば、売主からの手数料がとれる
- 専属専任の場合のみ、売主は買主を自分で探すことができない。
- 専属専任の場合のみ、売主が買主を自分で見つけたとき、手数料を払わなければならない。
専任媒介契約のメリット・デメリット
専任媒介契約を結ぶ場合のメリット
- 専任は広告費を積極的に使い、販売活動を行なってもらえる
- 専任は2週間に1回以上は販売活動の内容、状況の報告がある
- 専任は契約した不動産会社に情報が集まるので、状況が把握しやすい。
専任媒介契約を結ぶ場合のデメリット
- 専任の場合、他社の媒介で家の売買契約をすると違約金が発生する
- 専任の場合、売主自身が買主を見つけて契約した場合、営業経費などを払わなくてはならない可能性がある
一般媒介契約のメリット・デメリット
一般媒介契約を結ぶ場合のメリット
- 複数の不動産会社と契約できるため、家の売却のチャンスが増える
- 物件隠し・囲い込み行為をされることはほぼ無い。
一般媒介契約を結ぶ場合のデメリット
- 不動産会社は、一般媒介契約では他の業者で売買契約されるとお金は入らないので、広告費を使うことに消極的になってしまう
- 一般は、仲介業者からの定期報告は義務付けられていないので、不動産会社の活動内容などがわかりにくい。
以上、媒介契約ごとのメリット・デメリットをあげました。
仲介業者である不動産会社にとっては、専任媒介契約の方が一般媒介契約よりも圧倒的にメリットがあることが分かると思います。
専任媒介契約をすることで、買い取り特典(一定期間内に売却できなければ、不動産会社がいくらで買い取るとあらかじめ決めておく)などの特典を設けている場合もあります。
売り急いでいる場合は、売主にとってもメリットといえます。
どの媒介契約を選択しても、要望をきちんと不動産会社に伝え、意思疎通を図りながら、一緒に進めていくことが、あなたの家の売却の成功への近道です。
一般媒介契約のメリットは少なくなってきている?
インターネットの普及により、売却システムも変化しました。
どのように変化したのか、見てみましょう。
インターネットが普及する前
- 家の売却を一社に依頼していた場合、物件情報を広めるのは難しいものでした
- 「一般媒介契約」を複数社と締結し、各社のネットワークやチラシなどの広告で家を販売してもらうメリットは十分ありました。
インターネットが普及した今
- 家の売却依頼を受けた仲介業者一社がレインズに物件情報を登録すれば、その物件情報は、街中の不動産会社が見ることができます
- 家の購入を考える人が不動産会社に行けば、レインズデータを検索し、簡単に物件情報を見ることができる
- 家の購入希望者は、複数の不動産会社のHPなどで物件の情報を見ることができる
- 仲介業者はHPなどで物件情報を発信でできる
- ネットで情報を流す場合、コストはかなり安く抑えられる
参考記事:家の売却時はレインズに登録してもらい、囲い込みに注意
このように、今はインターネットの普及により、「複数の仲介業者に依頼できる」という「一般媒介契約」のメリットが少なくなってきているように思えます。
お薦めの媒介契約の方法は?
物件により、売りやすい物件、売れにくい物件というものがあります。
とても条件のよい物件の場合、専売でなくても、業者が販売活動を活発に行うことが考えられます。
そのような場合はより多くの方の目にとまることになるので、制約の少ない一般媒介契約がよいでしょう。
相談したいことがあり、色々親身に対応して欲しい場合や自分の家の売却活動に力をいれてもらいたい場合などは、専任媒介契約を結ぶのがよいのではないでしょうか。